火災保険と聞くと、「火事の時の保険」と思われがちですが、実はそれだけではありません。今回は、意外と知られていない火災保険の活用法や、賃貸住宅に住んでいる人が知っておくべき「借家人賠償責任保険」「個人賠償責任保険」についても解説します。

えっ、火災保険ってそんなに使えるの!?
実は知らないと損する補償がたくさんあります!
火災保険でカバーできるもの
火災保険は「火災」だけでなく、以下のような損害も補償対象になります。
- 落雷・爆発・風災・水災・雪災:台風や大雨による被害も対象になる場合があります。
- 盗難・破損・汚損:空き巣による窓ガラス破損や泥棒に荒らされた家財の補償も。
- 水漏れ被害:上の階からの水漏れで家具や家電がダメになった場合なども適用されることがあります。

水漏れも対象?!
賃貸でも持ち家でも、水漏れはトラブルになりがち。火災保険を活用すれば修理費をカバーできる場合があります。
知られていない活用法として…
- カギの紛失:一部の火災保険では鍵の交換費用を負担してくれることも!
- 臨時宿泊費用:火事や水害で家が住めなくなった場合、ホテル代が支給されるケースも。
- 外壁やカーポートの破損:台風でカーポートが壊れた場合、補償対象になることも。
- ゴルフのプレイ中にクラブが木に当たり折れた
- 掃除機で掃除中、ドアにぶつけてドアを壊してしまった
- 外壁に落書きをされてしまった
- テニスラケットが手からすっぽ抜けてポールに当たり、壊れた
- 釣り針が抜けなくなり、勢いよく引っ張ったところ釣竿が折れた
- カメラを床に落として壊した
- 自宅に泥棒が入り現金が盗まれた
「借家人賠償責任保険」と「個人賠償責任保険」とは?
借家人賠償責任保険
賃貸住宅に住んでいる人向けの保険で、
- 火災・爆発・水漏れなどで借りている部屋を損壊した場合に大家さんへ補償
- 「失火責任法」により、隣家への賠償責任はないが、自分が借りている物件には責任がある
つまり、火事で部屋を燃やしてしまった場合、家財保険だけではなく、この保険がないと大家さんに対する補償ができません。通常、火災保険に特約として付帯されています。
※ただし、故意に損害を与えた場合は補償されません。

知らなかった…!火事を起こしたら大家さんに補償が必要?

はい、借家人賠償責任保険に入っていないと、自分の貯金で弁償することになります。
個人賠償責任保険
- 日常生活での損害賠償を補償する保険
- 例えば…
- 子供が友達の家で物を壊した
- 自転車で歩行者にぶつかってケガをさせた
- 買い物中に高額な商品を壊した
この個人賠償責任保険は、火災保険に特約でつけられることが多く、月額数百円程度で家族全員をカバーできます。

こんなことまで火災保険でカバーできるの!?
火災保険は利用しても価格が上がらない!

💡 自動車保険みたいに、使うと保険料が上がるの?

いいえ、火災保険は利用しても翌年の保険料が上がることはありません!
自動車保険は事故を起こすと等級が下がり、翌年の保険料が上がりますが、火災保険はどれだけ使っても次年度の料金に影響しません。
そのため、「修理費が出るのに申請しないのはもったいない!」というケースも。
入るべき火災保険の選び方
火災保険を選ぶ際のポイントは、
- 必要な補償だけを選ぶ(水災補償が不要な地域なら外す)
- 借家人賠償責任保険と個人賠償責任保険をセットでつける
- 免責金額(自己負担額)を設定し、保険料を安くする
- 保険会社を比較し、補償内容と価格のバランスを取る

いろいろ選べるんだ!

はい、不動産業者が勧める保険にそのまま入ると損をすることもあるので、しっかり比較しましょう。
不動産業者や大家、住宅会社がすすめる火災保険に注意!
賃貸契約時や住宅購入時に「この火災保険に入ってください」と言われることがありますが、
- 相場より高額で補償が少ないことが多い
- 賃貸の場合は大家の利益が優先されるプランになっていることも
- 自分で選んだ方が安く、充実した補償を受けられる可能性が高い
例えば、不動産会社が勧める賃貸向けの火災保険は年間15,000円以上することがありますが、
- ネットで比較すると同じ補償内容で年間8,000円程度で加入できることも。
火災保険は必須ですが、不動産業者に言われるがまま加入せず、自分でしっかり選ぶことが大切です!
まとめ
- 火災保険は「火事」以外にも使える!
- 借家人賠償責任保険と個人賠償責任保険は必須!
- 保険は比較検討し、自分に合ったものを選ぶ
- 不動産業者のすすめる火災保険は割高な場合が多いので注意
しっかり選んで、無駄なくお得に備えましょう!