
「万が一の病気やケガに備えて医療保険に入るのが当たり前」
そう思って、私もかつて医療保険に加入しました。
でも、とりあえず冷静に見直してみると、
「これ、いらないのでは?」と後悔したんです。
1.医療保険は本当に必要ですか?
多くの人が「入らないと不安」と思う医療保険ですが、実は日本には手厚い公的保障があります。そのため、民間の医療保険がなくても十分に対応できるケースがほとんどです。
2.高額療養費制度で十分カバーできる
日本には「高額療養費制度」があり、医療費定額定額を超えた場合、その過分は国が負担してくれます。例えば、報酬370万〜770万円の方なら、
自己負担の上限額は約9万円です。
100万円の手術を受けても、支払いのは約9万円だけ(+食事代や差額ベッド代など)なのです。
✅高額療養費制度のポイント
- 1ヶ月の自己負担額は収入に応じて確定
- 一度立て替えても、後から申請すれば払い戻される
- 事前に「限度額適用認定証」を取得すれば、窓口負担を最初から抑えられる
高額療養費制度は、医療費が高額になった際に、自己負担額を一定の限度額まで軽減する制度です。
この限度額は、年齢や結果によって異なります。
以下に、70歳未満の方の時給別自己負担額をまとめました。
年収の目安 | 自己負担限度額(分担) | 複数該当時の自己負担額(月額) |
約1,160万円以上 | 252,600円+(総医療費-842,000円)×1% | 140,100円 |
約770万~1,160万円 | 167,400円+(総医療費-558,000円)×1% | 93,000円 |
約370万~770万円 | 80,100円+(総医療費-267,000円)×1% | 44,400円 |
~約370万円 | 57,600円 | 44,400円 |
住民税非課税者等 | 35,400円 | 24,600円 |
厚生労働省 高額療養費制度を利用され皆様へ (平成30年8月診療分から)
例、500万円の方が医療総費100万円の治療を受けた場合、
自己負担限度額は以下のように計算されます。
80,100円+(1,000,000円-267,000円)×1%=87,430円
この場合、窓口で30万円(3割負担)をお支払いしますが、
以降申請212,570円が払い戻され、最終的な自己負担額は87,430円となります。
なお、2025年8月からは療養費制度の結果区分が13段階に拡大され、自己負担額の見直しが予定されています。 詳細は厚生労働省の公式発表をご確認ください。
3.貯蓄があれば保険はいらない
医療保険に毎月3,000円なら、
1年間で3.6万円、10年間で36万円になります。
高額療養費制度を活用すれば、数十万円の医療費もカバーできますし、
手元に50万〜100万円の貯蓄があれば、多くのケースで対応可能です。
4. 先進医療とは?本当に必要?
医療保険の特約としてよくある「先進医療」

私は以前、これを 「最先端で効果の高い治療」 だと思っていました。
しかし、実際にはそうではありません。
先進医療とは?
- 先進医療は、厚生労働省が認めた「高度な医療技術を用いた治療」で、保険適用外。
- ただし、 すべてが確立された治療法ではなく、臨床研究段階のものも多い。
- 「先進医療だから安心」というわけではなく、
効果や安全性が確立されていない治療 も含まれる。
さらに、 先進医療を受ける機会は極めて少ない のが現実です。
実際に使われるケースは?
- 代表例は「陽子線治療」や「重粒子線治療」など。
- しかし、がん治療でも 標準治療で対応できることがほとんど。
- 先進医療の実施施設は限られており、該当する病気にならないと使えない。
つまり、 「使う可能性が低いのに、保険料を払い続ける」 という状態になりがちです。
5. 医療保険を見直そう!

「保険は必要」と思い込んで加入している人は、一度見直してみましょう。
☑ 現在の保険料はいくらか?
☑ 高額療養費制度を理解しているか?
☑ 医療費を貯金でカバーできるか?
☑ 先進医療が本当に必要か?
6.医療保険が不要な理由まとめ
✔ 高額療養費制度があるので、自己負担はそこまで大きくない
✔ 保険料を支払うより、貯蓄に回した方が妥当な
✔ 不要な特約をつけると、さらにムダな出費になる
皆さんもぜひ、 「本当に必要?」 と考えてみてください!